2015年7月3日金曜日

目標を人に話す?話さない?

目標を達成する為には、
「立てた目標を人に話した方が良い」という意見もあれば、
逆に「絶対に話さない方が良い」という意見もある。

果たしてどちらが正しいのだろうか?

それぞれのメリットとデメリットには
以下の様な物がありそうだ。


目標を人に話すメリット:
①応援して貰えたり、必要な情報が集まりやすくなる
②「達成しなくては」という程よいプレッシャーがかかる
③話す事で考えがまとまり、現実感が出てくる

目標を人に話すデメリット:
①周囲に否定され恐れがある
②目標達成が義務化してしまい、つまらなくなってしまう
③話しただけで、社会的に認められたと勘違いしてしまい、勝手に満足してしまう

メリット・デメリットの①②③はそれぞれ対応した内容となっている。
以下、一つづつ対処法を見ていこうと思うので、
良かったらお付き合い願いたい。



①については、「誰に話をするか」を選別する事で回避できると考えている。

具体的には、「ドリームキラー」とも呼ばれるような、
否定的なコメントをしがちな人には、決して目標を話してはいけない
という事になる。

残念ながら、家族、幼馴染、同級生といった様な、
親しい間柄であればある程、
お互いにドリームキラーになりがちだったりするので、
注意が必要だと思っている。

なんらかの目標達成は、人に変化を要求しがちだが、
良くも悪くも、付き合いが長い人ほど、
「そんなやつだと思わなかった」
「アナタらしくないよ」
等と、その関係性を維持しようとするかの様な
 バイアスがかかった言動をしてしまう様だ。



②については、中長期の大きな目標ほどデメリットが大きくなりがちなため、
 簡単に短期間で実行できるレベルに細分化する事で
上手く回避できるケースが多いと感じている。

例えば、受験生だったとしよう。
「東大合格」という目標の宣言は、結果が出るまで時間がかかるので、
受験期間中ずっと周囲の期待に答え続けなければならずツライかもしれない。
また、「東大はさすがアナタには無理じゃないか」
といったもっともらしい意見も出やすいかも知れない、

これを、もう少し細分化して宣言してすると、
「苦手な英語の偏差値を上げるために、
来週一週間の通学電車の中は、ずっと単語帳をめくるぞ」
などとなるだろう。

これくらいの内容だと、とても 現実的なため
 ①でいうドリームキラーが出にくいし、
内容が具体的なため周囲も協力しやすい。
行動に向けた程よいプレッシャーを受けながら、
義務化というよりは、ゲーム感覚で楽しむ工夫もしやすいと考えている。



そして最後の③だが、壮大で崇高な目標であればある程、
それを周囲に話し、受け入れられ、勇気づけられる可能性が高い訳だが、
このようにして、周囲に認められてしまうと、
(これまでの話と矛盾するようだが)
話をしただけで「達成に近づいた」と勘違いしてしまう
そんな 心理的にメカニズムが備わっている事が知られている。

人に話すことでモチベーションが下がってしまい、
必ずしも目標達成の助けにならないというのだ。

これは、社会心理学者のデレク・シヴァース氏も指摘していて、
実験的な裏付けも興味深い。
 https://www.youtube.com/watch?v=NHopJHSlVo4&feature=youtu.be



以上、3つの側面を統合して考えてみると、
「目標を人に話かどうか」は、
当たり前の様だが、時と場合による事が見えてくるが、
概ね以下の2点に集約されるような気がしている。


●行動へのヒント
・中長期の「最終目標」はできるだけ人には話さない
・最終目標を細分化した、短期的な「小さな目標」や、
  それに向かう「プロセス」については、
 応援してくれそうな人、協力してくれる可能性のある人にできるだけ話す。


最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明

0 件のコメント:

コメントを投稿