2015年6月25日木曜日

コラーゲンって効くの?

一般に、コラーゲンは体の中で肌や関節を構成している成分である。 
これを多く含む食品を摂取したりサプリメントとして摂取したりする事で、
お肌がプルプルになったり関節の動きがスムーズになる効果を期待して
実際に摂取している人も多い。

そして、この効果を実感している方も多い様だし、
実際にコラーゲン・サプリメントは一大市場を築いてもいる。

所が、栄養学や医学の第一人者を含め、多くの科学者は
これまでコラーゲンを食してもそのまま身体に吸収されるわけではないことや、
人での実証データが無いという事から、その効果を疑問視する事が多かった。 


実際、以下のようにコラーゲンの効能を
「疑似科学」的な物切って捨てている研究者もいる。 
http://www.sciencecomlabo.jp/healthy_food/collagen.html

コラーゲンの効果を疑問視するポイントを列挙すると以下の様になる。

.コラーゲンはタンパク質である 
.タンパク質は経口で摂取すると消化されて、タンパク質の構成原料であるアミノ酸へと分解される 
.分解されたアミノ酸は体中のタンパク質の合成等に使用されるが、それが必ずしも皮膚になるかわけではない
4アミノ酸は20種類程度しかなく、どの様な食材・サプリメントから摂取してもアミノ酸はアミノ酸でしか無い。
.その為、20種類をバランス良く摂取できていることが重要であってそれが「何から摂取するか」ということは無関係である

むしろ、コラーゲンが身体の中で作られるときに使用されるビタミンCや、
運動、睡眠等でホルモンバランスを整える事が重要であって、
コラーゲンを摂取してもそのまま皮膚になる訳でもないし、
アミノ酸を摂取するのであれば他の食材でも同じであるとされてきておりm
コラーゲンの効能をうたうことは、
「サプリメント・メーカーの陰謀だ」
と言って憚らない専門家もいる。


効果のないサプリメントを飲む女性たちを、
物知り顔の専門家たちが、冷ややかに見ている。
そんな構図が今までの風景であったのかもしれない。


しかし、しかしだ。

最新の研究によって、以下の様なパラダイムシフトの可能性が出てきてた。 
(これは専門家のうんちくよりも、世の女性達の実感の方が正しかった可能性を示している。)

http://www.jilr.or.jp/news/files/tennensozaicollagen_20110228.pdf

これによると、

・コラーゲンは確かに消化されてしまうが、 
全てがバラバラのアミノ酸になってしまうわけではない。

・例えば、アミノ酸の一種である「プロリン」と「ヒドロキシプロリン」が2つくっついた状態の「ジペプチド」として体内に取り込まれる。

・このヒドロキシプロリンを含んだ「ジペプチド」は、
皮膚や軟骨の細胞を「刺激」して、皮膚の再生や、軟骨の異常を抑制したりすることが実験で確認されている。

・この「ヒドロキシプロリン」はコラーゲンに特徴的な成分である。(コラーゲン以外の食材には少ないと考えられている)

この様な事から、コラーゲンの経口摂取による「お肌プルプル効果」が、 
あながち間違いではない可能性が高まってきているのである。


歴史を振り返ると、固定観念を破壊するようなイノベーションは何度も繰り返されてきているが、
その背後には、純粋な好奇心と、逆境に屈することのない高い精神性を示した
多くの科学者がいる。

本件を一例とする、前例・定説を覆す様な研究を続ける科学者の方々は
社会に価値をもたらす、正に「イノベーター」であり、
心からの敬意を表したい。


本記事は國井誠さんが主催された栄養学に関連した読書会への出席をきっかけに、
関連書籍から主観的に学び取った内容を参考としている。


★行動のヒント 
・「科学的根拠」は疑いの余地がある 
・しかしその疑いのかけ方、疑義の証明は「科学的」で有る方が効果的だ

最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明

2015年6月16日火曜日

イノベーションというAction

あらゆる行動がイノベーションに繋がるわけでは無いが、
行動を開始しないとイノベーションは始まらない。

Wikipediaなどによると、イノベーションは
「新しいアイデアから社会的意義のある新たな価値を創造し、
社会的に大きな変化をもたらす自発的な人・組織・社会の幅広い変革を意味する。」
とされている。

イノベーションが変革に繋がる行動なのだとすると、
それを始めれば当然、既存の組織ネットワーク、
産業のバランス等に不均衡を起こすことになる為、
既得権益を守る力が働く。

これは、イノベーションの主体者にとっては逆風でしかない。


イノベーションには、それを乗り越えながら、
これまでとは違うアイデアに基づき
日常とは違う行動を起こしつつ、
新しい何かが生まれる為に必要な環境や行動が必要となるのだろう。

今回は、先日ゼロワンブースターという会社のセミナーに参加し、
そこで得た情報から考えたことをまとめてお伝えしたい。


【日本と欧米との環境差】
イノベーションの担い手として有望なベンチャー企業(スタートアップ)への
投資金額がケタ違いで有ることはよく知られているが、
違いはそれだけではない。

イノベーションに繋がる行動を起こしやすい環境の醸成に向けた
「イノベーター同士の出会い・ネットワーキング」を重要視する姿勢にも違いが有る。

起業家や投資家が集まるようなセミナーの「形式」一つを取ってみても、
大学の講義のようなスタイルで進行し、
すべてのプログラムが終了してから懇親会に移るような
日本型に対して、欧米ではいきなり飲食物が振る舞われ
ネットワーキングが始まり、その合間に、
数名の演者が発表するようなある種のパーティー形式で行われることが多いらしい。

また、「コワーキング・スペース」と呼ばれる独立した事業者同士が
会議室や事務所スペースを共有するようなスタイルが近年増えてきていて
起業家同士のネットワーキングの場となるケースも出てきているという。
ようやく日本でも注目され始めた昨今だが、
ニューヨークのコワーキングスペース提供事業は
50億ドルもの企業価値を持つまでに急成長していて、
はるか先を行っている感は否めない。


【イスラエル】
イノベーションの舞台としてはシリコンバレーが注目されがちで
もちろん重要な拠点であることは間違いないのだが、
意外にもイスラエルがネットワーキングに有利な「地理的な密度」や、
技術的バックグラウンド、国民性、国策としての制度など面で
とても期待値も実績も高まってきているらしい。


【近年の企業環境】
テクノロジーの発展により、
事業創造の為に地理的な格差や、
新規事業を開始するにあたり必要なコスト等が
年々縮小されてきていると言われている。
これは、株式会社の設立に必要な資本金の金額が下がった様な
本邦の制度変更だけでなく、
インターネットにより無店舗・無在庫でビジネスが始められ、
PayPalの様なクレジットカード活用した簡便な決済方法が登場た事も大きい。

また、クラウドファンディング等の新しい資金準備の手法も登場していて
3Dプリンターの登場により、試作品や小ロットでの製造コストを
大幅に圧縮出来る可能性が出てきいるなど、
新規事業を始める際のハードルが年々下がってきている。


【人的サポート】
上記の様な起業環境の変化とも関連し、
起業に必要な外部からのサポート・プログラムとしては、
これまでは中長期的に「施設」の提供等を中心に組立られてきた
「インキュベーション」から
短期間で事業を成長させるための資金調達や
人材育成(メンタリング)を中心に組み立てられた
「アクセラレーション」に期待が高まっている。

所が日本ではアクセラレーションプログラムの中でいうところの
起業家等の、スタートアップの担い手をメンタリングする
「メンター」人材が不足しているらしい。
メンタリング自体が、概念としても制度としても浸透していないせいもあり、
起業家もメンタリングを積極的に利用するよりも独力での現状打開に固執する
そんな傾向が有るのかもしれない。


さて、テクノロジーの恩恵は受けつつも
今ひとつ起業環境も必要なサポートもやや不足している感が否めない日本だが、
そんな本邦で、イノベーションに繋がるようなスタートアップを成功させるには、
何が必要なのだろうか?

起業家もメンターの不足している状況を見ていくと
行き着く所は「一歩踏み出す」事への不安が有る気がする。

それによって、
起業家が増えない
→企業による成功者も増えない
→起業家をメンタリングする事ができるメンターも増えない
→起業環境が良くならない
という状況が起こっているのと感じている。

そして、起業環境の改善なくして、
起業家の増加は難しいのかも知れない。
まさに、鶏が先か、卵が先か。


この中で、今後更に起業家を増やすには、
メンターの重要性はもちろん、
メンタリングを受ける主体である起業家候補として
一人ひりが一歩を踏み出す姿勢がキーとなる筈だ。

それには、「一歩踏み出す」事を賞賛する風土がまず必要であって
これもまた「鶏が先か卵が先か」という話にもなるが、
一歩踏み出して、新しい行動を始める人が増えることが、
この風土を醸成するのに必要な事なんだと思う。


イノベーションの担い手として、
ベンチャー起業家が有望だとすると、
一人ひとりの「新しい行動」が、
社会にイノベーションという新しい価値を生み出すことに繋がるのだろう。

一人ひとりが、新しい行動を始めるきっかけは、
人と人との出会い、特に、既存の組織では埋もれてしまいがちな
イノベーター、及びその候補となりうるような人同士が
気兼ねなく交流できるような場作りが重要と考えている。

私が読書会等を主催しているのも
その様な場の一つになればという思いが根底にあるのだが、
先に述べたアメリカ型のコワーキング事業ではなく
草の根運動的に場作りが行われていく「読書会」というスタイルは、
いかにも日本的な様にも感じられていて、興味が尽きない。


★行動へのヒント
・小さな一歩がイノベーションへと通じる
・イノベーターが生まれやすい土壌を作ることもイノベーティブな行動

最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明

2015年6月14日日曜日

第2回「ランニング読書会」@青山 開催レポート

2015年6月14日(日) 朝9時より
降雨の入り乱れるグズついた天気の中、
前回と同様、港区南青山の会場と、
皇居周辺を利用して開催した。

私も含め、ランニングの経験も、
読書会の経験も、それぞれ様々な3名が集い、
「ランニング」をテーマにした読書と、
その実践を通じて、刺激的な時間を過ごす事ができた。

「ランニング読書会」は、
ランニングをテーマにした「未読の本」をそれぞれ持ち寄り、
短時間でエッセンスを抽出しダイアローグで理解を深める
共創学習による「読書会」のパートを経て、
そこから得られた気付きや学びを
「ランニング」の実践パートで即行動に移すことで、
更にそれ定着させられる所が特徴となっている。


読書会パートでは、
それぞれが持ち寄った本に対してお互いに質問を投げかけ合い、
「答え探し」を通じて、持ち込んだ本への理解を深める方法を採用した。

「まずは楽しむことが重要」
「普段のウォーキングからフォームを意識する」
「基礎的なフォームを確認しながらゆっくり走ることが大事だと解った」
等、続いてのランニング実践への期待感を高めっつ
読書会パートを終了した。


続いてのランニングパートでは、
半蔵門駅傍のランニングステーション「Joglis」に移動し、
支度をして荷物を預けた後、
皇居を周回するコースで、ランニングを実践。

高温多湿でランニング日和とは言い難いものの
心配された雨はすっかり止んでいるという
幸運に恵まれたスタートとなった。


読書会で出たキーワードを参考に、
まずはウォーキングとランニング、
それぞれのフォームを動画撮影で確認し、
その改善点をチェック。

ランニングでもウォーキングで
共通する改善ポイントが有る事が解り、
それを意識しながらランニングを開始した。

スロージョギングで1周5kmを2周
合計10kmのランニング。
ちょうど早歩きくらい、7分〜7分半/km程度のペースで、
会話を楽しみながら、読書会での学びである
「笑顔で楽しむ」を合言葉に、バッドコンディションを何とか凌ぎつつ、
フォームやペースに関する学びを深め合った。


「ランニング読書会は”これからランニングを始めたい”
”興味はあるけどきっかけが掴めない”
そういった方々に最適なイベント何じゃないか?」
といった、とても嬉しいコメントを頂け、
次回居以降の開催のモチベーションを高めることができた。

終了後はランニングステーションに戻り、
シャワーで汗を流し、着替えも済ませ、
参加率100%の懇親会も楽しく過ごすことができた。

ご参加いただいた行動力の優れた皆様に深く感謝したい。


【個人的に今回得られた「ランニング」のためのヒント】

・楽しむ事
良いフォーム、合ったシューズやウェアなどで、笑顔を大切に

・破壊と再生
ランニングに必要な筋力は破壊と再生を通じて強化される。
しかし、再生が間に合わない状態を長く続けると、
身体が再生する事を諦めてしまう。
これが怪我を長引かせたり、慢性定期な不調を引き起こす事も。

・目的志向型Running
目的を持って走る。
楽しむ、フォームを意識する、ペースを意識する。


☆☆ 主なアンケート結果 ☆☆

ランニングの知識を効果的に吸収する為に参加しました。
この読書会はベテランの方、関心の高い方が集まるので話しやすくて良いです。
今日得たモノは今後に生かせるものでしたので、後は自分次第。
ランニングや読書に対して意識の高い人達が集まっていてお勧めです!
(上田 英和  さん)

ランニングについて新しい刺激を求めて参加しました。
学んだことをただちに実践してみることができる読書会です。
ここで得られた気づきや学びは、生活やスポーツの中で今後生かせそうです。
ランニングを始めたいけど、どの様にしたらよいかわからない人にも良いと思います。
(N. F. さん)


最後までお読み頂きありがとうございました!

宮木俊明



2015年6月13日土曜日

書評:シンプルに考える

行動を起こす上で何が大切なのか?
アウトプットすべきものとそうでないものをどう見極めるか?


「自分も含めた”誰か”に価値をもたらすかどうか」
という視点に立つ事が一つの答えかも知れない。

価値をもたらす行動を積極的にとり、
価値のある知識や知恵はどんどんアウトプットする。

そして、そうでない行動は、できるだけやめる


ここで、重要なのは何に価値を置くかという事になる。
自分のやりたい事、お金、家族、
それとも、社会や人との繋がり、健康なのか。

当然、人ぞれぞれだとあると思うが、
これをシンプルに、つまり一つに決めておくと
決断が圧倒的に早くなるし、
間違うことはあっても、迷うことは圧倒的に少なくなる。




森川 亮 (著) ダイヤモンド社
「シンプルに考える」
は、会社にとって何が一番大切かという事を、
徹底してシンプルに考え、LINE株式会社を成功に導いた
経営手法が書かれている。


「ヒット商品を生み出す事」
それが会社にとっていちばん大切な事で、
その為に必要なのは、
「ユーザーが本当にもとめているものを提供し続ける事」
であると筆者は言う。
この様にシンプルに考え、
それ以外の物は余計な事であるといって切り捨てる。

大企業などの大きな組織にありがちな
経営戦略の明文化、情報共有、社内調整・管理等も
できるだけやらない、シンプルにする事が、
スピード感を生むという。


私はいわゆる「大企業」に正規雇用されていた経験は無いが、
社内の人間の顔色ばかり伺ってユーザーへの価値提供が後回しにされたり、
やたらと決断が遅かったり、決断されないまま放置されたり、
「計画に入っていないからやらない」といった状況等々を、
直接的にも間接的にも味わって来ていて、
共感できる部分がとても多かった。

また、「あれもこれもと力を分散させてしまっても、
人間が一度にできる事は一つだけ」と言った言葉は、
少々拡散気味であった仕事を「選択・集中」させて行こうと
考えるきっかけにもなった。


例えば「統制はいらない」という節では、
現場への権限移譲の重要性を説いていて、
この方がシンプルであって戦略的にも正しい行動を起こしやすいという。
その例えとして、近年の軍隊の
指揮命令のあり方が大きく変わってきている話が引用されていて興味深かった。

軍隊というと「厳格な中央統制」という
本部の命令は絶対でるというイメージが強いが、
大規模な作戦よりも、ゲリラ戦・局地戦が増えてきているのを受け、
より戦場毎の事情に柔軟に対応する必要に迫られ、
実は現場に権限移譲する流れが加速しているらしい。

これは、今のビジネスシーンでも当てはまる状況が多いのではないだろうか。

「ユーザーへの価値提供」を最優先事項とし、
そこにしっかりコミットし、
逆にそこに不要なもの、余計な物は積極的に排除して行く事。

一番大事なものを決めておくことは、
ビジネスだけでなく、ほぼあらゆるシーンで
迷いを少なくし、決断を早め、
最終的に、ストレスの少ない人生に繋がる気がした。


★行動へのヒント
・「何に価値を置くのか」本質的な回答を考える
・その本質に繋がらないものは積極的に捨てていく。

最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明





2015年6月11日木曜日

第3回「目標に向かって行動を起こす読書会」@青山 開催レポート

2015年6月10日(水)19時より。
前回、前々回と同様、港区南青山の会場にて開催。

今回は、9名のお申し込みを頂き
3名のキャンセルを経て、男女6名の参加者で開催し、
楽しく有意義な”非日常”の時間を過ごす事ができた。


この読書会は、ご参加頂いた方々が
「新しい一歩を踏み出すヒントを掴む」
事を目的としており、その為に参加者同士で
協働しながら楽しく学べる「参加型・共創学習」の手法を採っている。

今回はまず、参加者それぞれの」過去の成功事例」をご紹介いただき、
それと「本から得られたヒント」を比較することで
一人ひとりに適した「成功の型」を意識してみて頂いた。

その上で、それぞれが立てた「問い」に対して、
それぞれが持ち寄った本からキーワードや答えを抽出し
お互いに協力しながら回答を探るセッションを行い、
ダイアローグを通じて理解を深めた。


「本当に殆ど本を読んでないのに、沢山の良い言葉に出会えた」
「占いよりも読書会だね」
「元気がもらえた」「まだまだ頑張れそう!!」
などと、多くのポジティブなフィードバックを頂けた。

最後に各自で
「24時間以内に絶対に実行可能な小さな一歩=ベイビーステップ」
を定めて持ち帰る事で、行動を起こす準備を整えて頂いて
無事に楽しく読書会を終えることができたと思う。


読書会に初参加の方もいらっしゃる中で
毎回、ポジティブで積極的な方々が集って頂けている為、
刺激的で、楽しく、勉強になり、イメージが膨らむ様な場が形成され
「新しい価値」が生まれる熱を感じることができた。
今回も素晴らしい皆様にご参加頂けた事に感謝したい。



☆☆ 主なアンケート結果 ☆☆

主な参加動機:

・テーマが自分にピッタリだった
・知人からの紹介
・新しいことをやってみたかった
・読書会や主催者への興味


感想など:

参加者がみんな前向きな所が良く、
「敢えて制約を設けること」等の新しい発見があった。
今後の仕事や生活の中ですぐに活かします!
この読書会にはポジティブな人が集まり、
本によって新しい発見がありますよ!
(中村 英正 さん)

自分の持ってきた本を深く理解できて良かったし、
時間管理も厳しすぎなくて良いですね。
行動宣言しましたので、今日得た物を必ず活かします!
「何かを始めたい! 行動したい! ならうってつけ!」
知りたいこと、解決したいこと、1冊の本だけでなく
皆にきいたり、沢山の著者に聞いたほうが良くない?
(古沢 仁志 さん)

一番最後にやった、自分が今持っている問を立て、それに対してまわりの人の本から、その人が選んだキーワードをもとに答えを得る、というワークがとてもためになりました。ゼロベースで問に対する答えを得られた気がします。
これは、これからの実生活の中でバッチリ活かせそうです。
自分の小さな成功体験が”型”になってくる、ということを学べたので、これを応用していろんなことにアクションを起こし、成功体験を大きなものにしていきます!
この読書会は「自分ってこんな成功体験をもっていたんだ・・」と気づきをえられる、いいチャンスです!!
(土井 絢香 さん)

参加型なので、様々な方と意見交換ができたのが良かったです。
お互いを尊重しあう風土ができていましたし、
気づきが沢山ありました。
コミュニケーションを大切にして行きたいと思います。
この読書会は、自分にとって新しい気づきがあったり
普段の生活では会わないお仕事や体験をしている人と会えて良いです。
(野澤 裕紀子 さん)

自分の質問に他の人が答えるのは非常に面白かった。
今日得られたアイデアを即使います!
課題解決法を必ず見つけられる読書会だよ!
(國井 誠 さん)

他者の視点が入って、自分の中にあった問への答えが引き出される感覚がおもしろく、楽しかったです。
これからも、問を持って物事に取り組んでみたら面白そうだと思いました。
この読書会は2時間強で、参加人数分の本を読んだ感じになれるよー!
(ニックネーム:ポテコ さん)


★行動へのヒント
・きっかけ
(不運な出来事やある種の強制力が働いた時は、実は大きなチャンス!素直に、夢を具体的ビジョン→目標に落とし込む)
・工夫
(継続に必要。ゲーム感覚の導入、数値化、試行錯誤、未来志向、強制し過ぎない)
・周囲の協力
(弱みも見せる→見方が増える、共同作業を通じたイメージの共創・共有化)


最後までお読み頂きありがとうございました!

宮木俊明


2015年6月2日火曜日

書評:なぜ日本人は、こんなに働いているのにお金持ちになれないのか?

世間ではお金への誤解がとても多いと言われている。

かくいう私も、私も誤解していしまっていることに気がつくことが多く、
お金とフラットに付き合うことが難しいと感じる。

・お金は汚いもの
・お金持ちは悪い奴だ
・お金持ちになるのは難しい
・お金が有れば何でも手に入る

この様な、根拠の曖昧な印象論を多く聞かされる一方、
世の中にはお金の増やし方や資産の守り方、
例えば、株、為替、金融商品、土地、保険、相続、等々
の情報は真偽が曖昧なまま氾濫していて、
多くの人びとの興味を間違いなく惹きつけている。

一方で、特に日本人はお金に関する教養
「金融リテラシー」といったものが欠如していると言われていて、
それでも、高度経済成長等の恩恵もあり、
稼ぎ方、使い方、増やし方、等々を全く考えなくとも
終身雇用と年金に守られて、問題なく生活を送れている人たちも多いらしい。

我々日本人の特徴は
・お金そのものやお金持ちにネガティブな印象を持っていて
・お金についての知識や教養も欠落していて
・お金を貯め込むのが好き
といった所になりそうだ。

その為、当然といえば当然かもしれないが
「お金とはそもそも何なのか?」
といった根源的な問いかけやその答え、
お金との向き合い方について
まともに議論がされることは少ないと感じている。

 


渡邉賢太郎 著 いろは出版株式会社
「なぜ日本人は、こんなに働いているのにお金持ちになれないのか?ー21世紀のつながり資本論」
は、元証券マンの著者が世界中を旅しながら学び、考えた
「お金の本質」について、とてもわかり易く書かれている。

「日本人は世界一お金のことを知らない」
著者はこれを「事実」としていて、
この様な日本人の特徴を踏まえつつも、
楽しみながらお金の成り立ちや基礎知識の勉強ができるだけでなく、
その深い内容と、後半の絶妙なストーリー展開で語られる、
「新しいお金の世界」像には、強く感銘を受けた。

お金はそもそも「信頼の媒介物」という成り立ちであって
歴史的に大きく様々に脚色されてきてはいるが、
インターネット等の普及によって「つながり」が可視化されつつある事により、
再び原点に立ち返り始めている。

そして、それだけではなくて、
今や、「お金」以外の物がお金としての機能を持ちつつあるような、
まさに時代の大きな変化の最中に我々は居るんだという事、
その重要性を改めて、とても強く感じた。

本書で語られる「つながりのキャピタリズム」といった考え方を、
是非、広く分かち合いたい。


★行動のヒント
・お金もインターネットも、人との「つながり」を補助するツールである
・お金その物は手段であって、目的は「社会に付加価値をもたらす」事である

最後までお読みい頂きありがとうございました。

宮木俊明

2015年6月1日月曜日

五箇条の御誓文

最近、ランニングの途中に明治神宮を参拝し
「五箇条の御誓文」や「教育勅語」が記された冊子(折り本)を入手してきた。
※本殿の参拝所、向かって右手にて、無料で配布されている。


御誓文は明治維新の激動の中、
国難を乗り切るための指導精神として明治天皇により交付され、
近代国家建設のさまざまな施策に受け継がれたと言われている。

一般に、第二次世界大戦後に日本の「民主化」が始まったとされているが、
五箇条の御誓文の中には、日本の民主主義の基本理念が示されていて、
民主議会の設置を求めた「自由民権運動」の支えとなったとされている。
その意図や解釈には諸説有るようだが、
広い意味での「民主主義的精神」といえるような物が、
当時の日本に既に根付いていたと考えてみたい。


私たちは2015年の今現在において、
経済・社会・文化・教育と言ったあらゆる面で
古い価値観の機能不全が急激に明るみに出ている状況を
目の当たりにしているのではないだろうか。

それは正に、激動の時代、価値観が激変しつつ有るような時代に生きていて、
未来のある時点で現代を振り返った時には、
明治維新に匹敵するような歴史的転換点として語られる、
そのような言われをされる事もある。


”新しい時代”への移行の中では、
名声や表面的な権威よりも
「本質的な価値」がより重要視される様になると言われていて、
それはつまり、「誰が、いつ、何のために言ったのか?」といった事よりも、
「その考え方、知恵が、役立つかどうか」という点で
探求を進めるのが望ましいのだろうと思っている。

その様な方向で考えると、
例えば明治維新の原動力となった人々やその考え方、
そして当時の声明等についても、
古いから良いとか、逆に古いものに価値はない、という事ではなく、
また、発表の経緯を重視する事でもなく、
「今でも価値があるかのどうか、機能する物なのか」をしっかり見つめ、
有用な物はしっかり継承し、
その心を現代に生かす事に
とても価値の有るのではないかと理解している。



「どう解釈すれば自分の役に立つだろうか」という観点で
「利用を検討する」というスタンスが
望ましい姿勢な気がしている。



【五箇条の御誓文】現代文訳の引用
※()内は当方の感想

・広く人材を求めて会議を開き議論を行い、大切なことはすべて公正な意見によって決めましょう。
(現在、テクノロジーによって、幅広い意見の集約が容易になってきている。国政だけでなく、組織運営やコミュニティの活性化においても大切な精神。)

・身分の上下を問わず、心を一つにして積極的に国を治め整えましょう。
 (身分格差はもちろん、経済格差やも起業や会社設立のハードルが下がってきているので、かつてよりは解消するチャンスが出てきている。性別格差もテクノロジーの進歩によって以前よりは工夫が効くような流れは出てきている気がする。国レベル、地域レベル、組織レベルで志を一致させることはとても機能的だし、近い考えの人同士がうまくつながれるような機会もテクノロジーの進歩と相まって増えてきている気がする。)

・文官や武官はいうまでもなく一般の国民も、それぞれ自分の職責を果たし、各自の志すところを達成できるように、人々に希望を失わせない事が肝要です。
 (政府も民間も、自営業者でも、「志」を最重要視し、それぞれがワクワクできることに集中できるように助けあっていきたい。)

・これまでの悪い習慣をすてて、何ごとも普遍的な道理に基いて行いましょう。
 (習慣や権威に考えなしにしがみつくのではなく、「真理」がどこにあるのか? 自ら点検を怠らないことが肝要。)

・知識を世界に求めて天皇を中心とするうるわしい国柄や伝統を大切にして、大いに国を発展させましょう。
 (知識・知恵・洞察を国内も含めた世界中から結集させ、それらと照らしあわせてた上で、国として、地域として、組織として、個人として、良い伝統や誇りを大切にして、他の手本となれるように発展して行きたい。)

これにより、わが国は未だかつてない大変革を行おうとするにあたり、私はみずから天地や神々や祖先に誓い、重大な決意のもとに国政に関するこの基本方針を定め、国民の生活を安定させる大道を確立しようとしているところです。皆さんもこの趣旨に基いて心を合わせて努力して下さい。
(転換期においては、オープンマインドでいつつ、ルーツを探索し、歴史からでも世界からでも自分の中からでも、良いものは良いものとして吸収したい。その上で、お互いの強みを活かし合う精神、力を合わせる協調性を重視し、機能不全の原因となっている悪習感・古い価値観は捨てる勇気が必要ではないだろうか。)

〜〜引用終わり〜〜


★行動のヒント
・新旧にとらわれず、良い物は取り入れる
・広く別け隔てなく知識や価値観を探索し、志を打ち立てる

最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明