2015年5月5日火曜日

書評:パーソナルデータの衝撃

インプットを効果的にアウトプットする手法として
SNSやブログでの情報発信が有効であることは
これまで言及してきた。(関連記事)

一方で、情報発信等でSNSを利用する際はもちろん
日常生活におけるグーグルの利用や
ポイントカード・サービスの利用時等において
個人情報(パーソナルデータ)が
どの様に扱われるか、
それらを知った上で活用することが重要かも知れない。

新たな行動を起こす上で、行動に伴うリスクを理解しておくことは
心理的ハードルを下げる上でも効果的であると思っている。



城田真琴著 ダイヤモンド社
『パーソナルデータの衝撃-一生を丸裸にされる「情報経済」が始まった』
は、個人情報に関連した最新情報と論点がバランスよくまとめられていて、
ビジネス書という枠よりはノンフィクションに近い。

先に述べたFaceBookやアマゾン、Google等の有料
無料のWebサービスは個人情報を収集し続け、
それをパーソナライズされた広告やレコメンデーションによって
利益を生み出している。


また、個人情報の取扱はインターネット特有の問題では無く
個人情報を収集し販売することその物を
生業としている事業も有り、
日本では「名簿屋」として知られている。

これが欧米では、単なるリストの販売ではなく
それにウェブ上の痕跡をミックスして関連付け、
解析されたデータベースを構築し
高値で売買する”データブローカー”が既に活躍をしており、
日本もいずれそのような市場が形成されていくのかも知れない。


個人情報が収集され続けると、
それがスコア化される日が近づいている。
分かりやすいのは年収等のデータであって
近い将来、インターネットで買い物をする際、
モニターに表示される価格が
その人の年収によって変わる日が来る、
そんな可能性もあるそうだ。


また、別の例に、「ソーシャルメディアスコア」
と呼ばれる物があるあらしい。
例えばFaceBookやツイッターのフォロワーや友人の数や交流頻度を解析し、
一定の基準を満たしている人に対して、ローン審査で優遇をしたり、
空港のVIPラウンジを無料で利用させたり、という試みが始まっているらしい。

この方向は、これからも様々な恩恵が受けられる可能性が高く、
アウトプットのツールとしてSNSのりよう価値が高まると共に、
ネットワーク・人脈その物が何らかの価値を持ったり、
逆に、いつの間にネガティブな評価をされていたりする事が起こりうるだろう。


個人情報は売買されているので、具体的な値付が可能だ。
本書では様々な確度から検証がされているが
結論としては、数十円〜1000円程度となっており、
ライフイベント(出産・入学・結婚etc)、経済状況の良し悪し、
健康上の問題を抱えている人など、
購買活動に繋がりやすい人の情報ほど価値があるらしい。
多重債務者情報が高値で売買されるのは、
”リピーター”になりやすいからだそうだ。
(いわゆる『カモリスト』ということ)

一方で、収集されっぱなしで、
個人としては、収集されないように注意する程度しかできない状態、
つまり企業が主体になっている状況が
徐々に持ち主がコントロールできる可能性が出てきている。

例えばFaceBookの場合、広告を選択できる事や、
(特定の広告主の広告を二度と表示させないetc..)
投稿内容、「いいね」の履歴などを一括でダウンロードできる機能が有るなど
少しづつ先進的な取組が始まっていて、
個人情報の主体が個人に移行しつつある。

また、FaceBookの様な企業主体の例だけでなく
政府が間に入り、法令などを整備する形で後押しする事で、
個人参加型のインタラクティブな管理が
テクノロジーによって実現しつつある。

個人側からの積極参加はデータの正確性を向上させつつ
悪徳な名簿屋などを駆逐する糸口になる可能性が高い。
まだまだ過渡期的な取組であるため、
注意は必要だかが、個人情報を利用させることに同意する代わりに
様々なサービスが無料、もしくは安価に受けられる仕組みが
少しづつ整備されてきているという点はとても興味をひかれた。

一例として、レシートや名刺をデジタル化するサービス
ドライブの効率化、妊活、特定疾患の患者同士の情報交換、遺伝子解析
等々のプラットフォームを企業側が構築し、
個人情報を収集する企業側と提供する個人側とで
双方にメリットがあるサービスが始まっている。

これらのサービスは日本に既に存在していて
運転状況を小型測定器で測定し、
急加速・急ブレーキが少ないドライバーの
保険料を安くする等のサービスが有るそうだ。

個々に許容できるレベルで個人情報を含めた情報のアウトプットをすることが
新しい価値を生む時代が既に始まっていて、
積極的に行動を開始することの重要性を改めて感じた。



ウェアラブルデバイスを組み合わせた
ヘルスケア関連データを収集・利用したビジネスがこれから盛り上がるはずだが、
ビジネスとして有用なだけでなく、個人としても第三者の助けが有効に場面が多い。
私もランニングでiPhoneのアプリを使用している。
これは私のランニング履歴を企業に提供することに同意して利用している訳だが、
ランニング習慣の継続に大変役に立っているので、
相互メリットの一つの形なのかと思っている。


個人情報に限らず、製品のリコールデータなど、
あらゆる情報は「オープン化」に向かっていて、
この流れは大きな動きとしては止められないと考えている。

その中で、利用者・提供者の双方が歩み寄り、
透明性を高めることが、最終的にはデータの正確性も向上し、
双方にメリットがもたらさせる筈だ。


★行動のヒント
・個人情報やソーシャルメディアでの影響力等が、
 新たな価値を生み出し始めている。
・オープン化の流れの中で、許容できる範囲で
 戦略的にパーソナルデータを含めた”情報”を提供していく行動を考えたい。

最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明






書評:バカになるほど、本を読め!

効果的なインプットの手法として
読書が優れていることは疑いようのない事実だと思っている。

しかし、世の中は「読書離れ・本離れ」が進んでいると言われている。
インターネットやスマートフォンの発達により
最新のニュースから、専門家の意見まで、
いつでもどこでも記事や動画として検索・閲覧が可能となった今、
インプットの手法として書籍にこだわる必要は無く、
かえって速報性が低くデメリットも大きいという訳だ。

実際、本が売れなくなって来ていて
出版社は不況に喘いでるといわれて久しい。

しかし、下記の記事にもある通り、
統計の仕方が実は曖昧な部分があり、
雑誌の販売は落ち込んでいるとしても、
少なくとも書籍の販売部数は横ばいと見るのが妥当な様だ。
http://thepage.jp/detail/20150126-00000009-wordleaf?page=1

そしてジャンル別に見ると、
「ビジネス書」と呼ばれるジャンルが
出版業界でも期待値が高い状況が続いているという。

このような状況の中、
どうして、今、改めて本なのか?
インターネットだけでは満たされないのか?
ビジネス書コーナーに置かれているような実用書や自己啓発書が
どうして売れ続けているのか?
本の持っている本当の価値とは?

このような疑問に、以下の本が見事に答えてくれて、
更には、本好きを勇気づけてくれる。



神田昌典著 PHP
『バカになるほど、本を読め!』
この本は、本の有用性を説くと同時に、
「目的志向型読書」を強く推奨している。

・目的を持って本を読む
 これが曖昧だと頭に入ってこないが、これをするだけで、
 重要なキーワードが目に飛び込んで来るようになる。

・フォトリーディングのススメ
 これが目的志向型読書の一つの効果的方法である。

・読書会のススメ
 幕末の松下村塾などに代表される私塾に置いて行われたのは
 本を読み対話をするということだった。
 これが明治維新の原動力。
 「草の根リーダー」の育成にも繋がる。

「楽しみのための読書」ももちろん否定されるべきものではないが、
ビジネス書の類であれば特に、
読書は「具体的なアクション」に結びついてこそその真価を発揮する。


★行動のヒント
・目的を持って本を読もう(関連記事)
・読書会等を通じて誰かと一緒に本を読もう

最後までお読み頂きありがとうございました!

宮木俊明

2015年5月4日月曜日

書評:才能は開ける

夢を叶える、目標を達成する、目の前の問題を解決する。

目的は様々であっても、つまるところ
現実に手を加えるには何らかの”行動の変化”が必要となる。


行動を開始するには、
モチベーションを上げるための考え方、
具体的な計画の立て方(思いつきで開始する事を含め)、
やるべきこと、やめるべきこと、等々、
言及できる要素は多くあり、
様々な所で様々な方法が語られている。

例えば本であれば、
成功者が語る成功法則の本や、
「◯◯歳までにやておくべき◯◯」の様な本、
株やアフィリエイトのテクニック集ような本、
あるいは雑誌の特集等々がある。

しかし、この種の本を読んでも
上手くいかない人が圧倒的に多いと言われている。


この上手行かない原因は、主に以下の3つがある。
1. そもそも書かれているとおりに行動していない
2. 効果が出ることを急ぎすぎている
3. 相性が合っていない

一つ目はそもそも論外なのだと思いたいが、
どうやら圧倒的多数の読者に当てはまるらしく、
誰しも、実際の行動に結びつけるまでには幾つもハードルが有りそうだ。
(別の機会に自分なりのコツを書いてみたいと思う。)

二つ目は即効性を期待しすぎていて、
実は読書の効果を実感できるのは10年スパンだという意見すら有る。
(これらについても、また別の機会が有れば書いてみたいと思う。)

やや前置きが長くなったが、
この三つ目を解消できて、
更に、自分に合った本の種類だけでなく
「どういった行動が自分に合っているのだろうか?」
「わたしの強みはなんなのだろうか?」
という疑問を解消しつつ、
自分に合った問題解決・自己成長のガイドをしてくれる本が有る。


ロジャー・ハミルトン著 フォレスト出版
『才能は開ける-経済的自由を手にするための才能磨く4つのステップ』
は、
人の才能(周波数)を4つに分類し、それぞれの特徴を紹介する。
・ダイナモ -創造することが好き
・ブレイズ -人とつながる事が好き
・テンポ -人の役に立つことが好き
・スチール -詳細が好き

更に本書の特徴はこれを更に経済状態によって9つの階層に分類し、
そのうち最初の3つ(経済状況が良くない方)について掘り下げ、
具体的な行動計画のヒントを教えてくれる。

4つの周波数は生涯を通じて変わらないが、
9つの階層は一つづつ登っていく事ができる。
周波数別に登る為の方法が本書に書かれている。
(本書には自分の周波数と階層をチェックするテストも付いている)


成功法則で必ずしも成功が手に入らないのは
書いてあることが間違っている訳では無く、
周波数や経済状態のレベルによって
やるべき事が微妙に、時には全く異なるからだと
本書では説かれている。

世には「自分の好きなことやり続ければ成功出来る」といった
やや安易に捉えかねられないメッセージも多いが、
本書では、少なくともしっかり準備が出来るまでは
独立開業・起業の様なスタイルを必ずしも薦めていない。



例えば、スムーズに行動を始められる
効果的な理由付けは、
「自分のため」なのか?
「人と繋がるため」なのか?
「人の為に」なのか?
「システムの為」なのか?
それは周波数によって異なる。

自分の周波数に合ったモデルを構築することで
上手くいく可能性が飛躍的に上がる筈だ。


★行動のヒント
・強みを活かすには行動が周波数に合っているかどうかを確認
・周波数毎にその現状に合った効果的な行動ポイントがある

最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明



2015年5月2日土曜日

インプットを意図的にアウトプット

これまでの記事でアウトプットの重要性についてお話した。

具体的なアウトプットの方法としては、
誰かを捕まえて話をしたりするのも良さそうだが、
ブログやFaceBookの様なSNSを活用すると、
アウトプット〜フィードバックの流れがとても効率的になる事を、
私だけでなく、多くの方が同様の経験をされているようだ。

このフィードバックを貰えることが報酬となり
継続する上での大きな力となる。


例えば私の場合は、毎朝の出勤前のランニングを習慣化しており、
これはFaceBookのランニング用のアプリを活用し、
ランニング結果を投稿し続けることで実現できたと感じている。
周囲の仲間からのフィードバックが大いなる力になり、
また「あいつは毎朝走る奴だ」と「みなされる」事が、
この習慣をキープする程よい圧力になった。

また、例えばブログに書評を書くような
インターネットを使った情報発信は多くの方が推奨されていて、
その効果はもはや折り紙つきと言えそうだ。
ホリエモンこと堀江貴文さんも
近畿大学卒業式のスピーチで触れていたのが記憶に新しい。


「何かを発信する」というと、何か特別な情報源であったり、
クリエイティブな能力が必要だと感じてしまうかも知れない。
しかし、特定の情報を集め続け、
そこに自身の体験や言葉を少しだけ加えるだけで
それはその人にしかできない情報になっていくし、
それがmある人にとってはとても貴重な情報になる可能性だって出てくる。

そして何より、インプットした要素が
漫然と業務や日常の中でにじみ出てくるのをじっと待つより
能動的に動くことで、早く確実なアウトプットが期待できる事が大きい。


最近出席したある講演会で、
インプットを記憶へ定着させる事のみで言うと
これは質よりも回数が重要らしいと学んだ。

練りに練ったブログの記事を時間をかけて1本書くよりも、
(これはこれで効果的ではあるが)
縦おば、SNS、ブログ、口頭で誰かへ、と
3種3回のアウトプットをさっさとしてしまったほうが
フィードバックが得られるし、
それが次の行動に繋がる可能性も高まるからだと考えている。

この様な「意図的なアウトプット」が
インプットの効果を発揮する重要な行動となる様だ。


★行動のヒント
・アウトプットから周囲のフィードバックを得ることが次の行動に繋がる
・質より回数
 SNSやブログを併用して、フィードバックを得る機会を増やす事が重要

最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明

2015年5月1日金曜日

書評:受注を勝ち取るための外資系「提案」の技術

何か新しい行動を始めるとき、
多くの場合、何らかの「提案」を通じた
周囲との調整が必要となるだろう。

生活の中では家族に、職場では社内外の関係者に、
事前に「提案」をして受け入れて貰う必要が有ることも多い。

当然、これが上手くいくかどうかで
その新し行動の難易度が大きく変わる筈だ。

もっと言うと、
「上手くいきそうだ」と思えない限りは
恐らく多くの場合、可能性が低い事を言い訳にして、
新しい行動を取ることを諦めてしまうのだろう。



式町久美子著、ダイヤモンド社
『受注を勝ち取るための外資系「提案」の技術−日本人の知らない世界標準メソッド』
は、システム開発に代表されるような
B to B における提案型コンペや競争入札を想定した内容だが、
先述したような、個人的な状況にも応用できる要素が詰まっており、
想像以上に楽しく読むことができた。

・通常業務における顧客との関係構築
・キーパーソンとその”ホットボタン”の把握
 (最も困っていることor成し遂げたいこと)
・提案作成はPEST分析(Politics、Economics、Society、Technology)
・共同作業は目的意識やフォーマットの共有等
・説得資料はFABEで(Feature、Advantage、Benefit、Evidence)
・自分のことばかり語らない/相手の”言葉”を使って表現する
・振り返りの重要性

いざ提案書を作成する段階になって徹夜を強いられるのは、
日常で目的意識を持った行動ができていないからなのだろうと感じた。


本書で受け入れられやすい提案をする技術をインプットしておけば、
アウトプットへの自信に繋がり、
新しい行動を開始するのが容易になる筈だ。


★行動のヒント
・新しい行動を始めるときには周囲の協力が必要
・必要になってから周囲を説得するのではなく日頃の関係構築が重要

最後までお読み頂きありがとうございました。

宮木俊明